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つしまの魅力や思いをきいてみたVol.5(宇治谷祐司さん)

最終更新日:2025年1月24日

福祐寺 住職 宇治谷祐司(うじたにゆうじ)さん

蛭間地区の宇治町にある真宗大谷派の朝日山 福祐寺(宇治町茶ノ里79)。戦国期に宇治城跡に建立された歴史のあるお寺です。福祐寺は、地域から必要とされるお寺を目指し、法要以外に、境内で地域子ども会やラジオ体操、盆踊り大会、学童保育子ども会、囲碁の会など年間を通じて様々な行事を開催し、地域に根差した活動を展開しています。
宇治谷さんは、福祐寺の住職。住職としての活動以外に、津島市PTA連合会会長、蛭間地区民生委員協議会の主任児童委員、子育てサロンの運営、消防団員、人形劇などを兼任されています。子どもや子育てに関する支援、学校などと連携協力した教育推進活動などから、地域福祉及び児童福祉の向上にご尽力されています。
地域の拠り所となるお寺を目指しながら、「見守り役」、「つなぎ役」として地域の皆さんが安心して暮らせるまちづくりを担っている宇治谷さんに、インタビューを行いました。
注記:主任児童委員とは、「民生・児童委員」の中で、児童福祉に関する事項を専門的に担当する方です。

インタビュー内容

津島市は、一言でいうとどんなまちですか。

緑が多くて、人のつながりを生み出す土徳のあるまち

宇治谷さんにとって、人のつながりを感じたエピソードを教えてください。

私が以前小学校のPTA会長だった時に、後任の会長と副会長の両方を選ばないといけないことになりました。会長と副会長の両方選ぶって結構大変ですよ。なかなか決まらなくて本当にプレッシャーに感じましたが、この蛭間地区に住んでいる皆さんは、様々な人とのつながりを持っているので、色々な情報を教えてくれました。そして皆さんの協力があって会長と副会長を決めることができました。助けてと言えば助けてくれる、助け合うことができる雰囲気がこの地域にはあります。
もう1つのエピソードとしては、PTA役員の負担軽減を図るために定員を減らそうという話が上がりました。そのために役員会を開いて採決を取ろうとしたところ、現職のPTA役員から「定員を減らす必要はない。みんなやりたくてやっているので。」と声が上がりました。その時は本当にびっくりしたと同時に、津島市はすごいと感じました。津島市には、まだまだ団結力があると信じたいですね。やらされた感ではなく、それぞれが主体的に関わっていくようなPTAを目指せるといいかなと思っています。

津島市の魅力について教えてください。

津島市は、全てが満足に揃っているわけではありませんが、ちょうどいい加減が残っているまちだと思います。私は、月にETC代がいくらかかっているのか分からなくなるぐらい高速道路を利用していますが、実際に津島市内から近い距離に高速道路がたくさんあり、アクセスしやすいです。また、自転車についても、津島市は平坦な道が多く走りやすいと思います。私自身、高校に通うために自転車で西の方に向かって走っていた時に、養老山、御在所岳、伊吹山など山が見えました。このような風景は、今でも私に精神的なゆとりを与えてくれ、本当によいものがあると感じています。
また、津島市には元気でおもしろいおじちゃん、おばちゃんがたくさんいます。行動的で、リーダーシップがあり、行事などに積極的に関わってくれるパワフルな方が多いです。例えば、消防団について言うと、近年では消防団員数が全国的に年々減少し、定員割れを起こしている消防団が増えている中、蛭間分団は定員を満たしています。これまでの団長の人柄が発揮されていますよね。このように日頃から組織が活発だと、役割や指示系統もしっかりしていて、いざ災害が発生したとしても、何とかなるのではないかと思います。 
あと、津島市には子育てについて十分なバックアップがあります。子育て支援が本当に手厚く、保健師や保育士の方も目を配ってくれます。津島市は様々な部署や関係機関が連携しているため、強固なネットワークと組織力により、手厚いケアが受けられます。主任児童委員をしながら、子育て支援の十分な受け皿があることを日々実感しています。しかしながら、手厚い支援があることが皆さんに伝わっていないのが残念です。

福祐寺の歴史について教えてください。

福祐寺は真宗大谷派のお寺で、1573年に岐阜県の濃州(美濃)に属する正福寺として、宇治城東北の角地に、宇治城の鬼門として建立されました。もともとは浄土宗でありましたが、途中で浄土真宗に変わりました。ちなみに福祐寺という名前のお寺は、全国的にここのお寺のみですよ。

福祐寺は、地域の憩いの場として親しまれ、愛されるお寺を目指し、法要以外に様々な行事、催しなどが開催されていますが、なぜそのようなお寺を目指すことになったのか、きっかけを教えてください。

企業は、何らかの企業理念を掲げて活動していますが、お寺は理念を出していないところが多い印象です。宗派から表明されている宗憲もありますが、今の時代には分かりづらいと思います。私は「地域から必要とされるお寺」を理念に掲げました。お寺として理念が答えられないと、存在理由がなくなると思います。
JC(青年会議所)にいた時に、ある方から「なぜお寺が非課税なのか分かる?」と問われました。私は、今までそのようなことを考えたことはありませんでした。その方は、「お寺は宗教法人で公益法人に属するから、非課税である。だから、地域に必要とされる公益性を持っていなければならない。」と教えてくださいました。お寺は公益法人として優遇されているため、その分だけ地域に還元しなければならないと考えています。私自身ある時から発想を転換して、お寺に来てもらう前に私自身が地域に出向くことを考えるようになりました。地域に出向くことで、私自身が様々なことに関わるようになりました。そこには必ず出会いがあり、また何らかの学びがありますね。

福祐寺のホームページを拝見すると、年代を問わず、地域の方が気軽に集まれる、そんな印象を受けます。お寺での取り組みを通じて、良かったと感じる時ってどんな時ですか。

県外に出た子どもたちが盆踊りや年末年始に津島に戻って来て、お寺に来てくれることです。子どもたちの思い出の1つに福祐寺があるのは、本当に嬉しく思います。
また、子どもたちと学校や道で出会うと「福祐寺さんだ」と声をかけてもらえると嬉しいです。時にはお寺のイベントで地獄のお話をすると、「地獄のお坊さんだ」と声をかけられたこともありますよ。

宇治谷さんは、お寺の住職の傍ら、津島市PTA連合会会長、蛭間地区民生委員協議会の主任児童委員などを兼任され、子どもたちの健全育成や地域の教育環境づくりに力を入れておられます。具体的にどのような活動を行われているのか教えてください。

主任児童委員の活動についてお話しすると、子育て中の方が集まって気軽におしゃべりできる子育てサロン(おたまじゃくし)を運営しています。また、「こんにちは赤ちゃん事業」として、生後2か月の赤ちゃんがいるご家庭を保健師や保育士などと一緒に訪問しています。訪問内容としては、津島市子育てガイドブックなどを使用して子育て支援情報の提供、保育園や予防接種、子どもの発育のことをお話しします。何か困りごとがあったら、いつでも私たちに声をかけてくれればと思っています。
また、蛭間小学校のイベントにも参加しています。蛭間小学校で毎年1回開催されている「なかよし会」は、地域の団体や高齢者の方が学校でなかなか教わらない伝統的なもの(例:お茶やお花)を教えるイベントで、蛭間小学校が大切にしている行事の1つです。教える側の高齢化が進んできたこともあり、以前の教頭先生から私に「何かやれないですか。」と声がかかりました。当時、私は学校と関わる経験があまりありませんでしたので、最初は私に何できるのか迷いました。その後も教頭先生からの積極的なお声がけがあり、何か考えないといけないと思い、念珠の編み方で仕上げるストラップ作りを考えました。今ではストラップ作りに携わってくれるスタッフも増えて、ストラップ名人としてイベントに参加しています。

お寺の住職、及び地域の「見守り役」、「つなぎ役」として活躍されている宇治谷さんにとって、活動や取り組みを通じた津島市への思いについて教えてください。

先ほどもお話ししたとおり、津島市の子育て支援がここまで手厚いものだということを主任児童委員として子育て支援に携わるようになってから気づきました。今後もメッセンジャー役として、津島の子育て支援策をもっともっと伝えていくべきだと感じています。

今後の展望や目標について教えてください。

お寺が公益法人として、災害時にどのような役割を果たせるのかを考えていきたいです。いつ発生してもおかしくない災害に備えて、当寺で何ができるのかを模索していきたいです。 
また、PTA活動に関しては、仲間たちが日頃から本当に頑張ってくれているのを感じます。強引な役員決めは行わず、主体性を持ったPTAになり、役員さんがやって良かったと思えるPTAになっていくことを願っています。

今後津島市がどのようなまちになってほしいか教えてください。

一人だけで物事を背負わず、みんなで支え合い、助け合えるまちになってほしいです。そうなると、いろいろな人同士の関わりが生まれ、より活発なまちになっていくと思います。
また、知識のシェアも大事だと考えています。例えば、講演会や研修会に参加した時に学んだ内容を自分一人で抱え込まずに、他の人にも学んだ知識をシェアする、伝えないと広まっていきませんからね。伝えないって本当にもったいないことだと思います。気軽に伝えることができる、語り合える、そんなまちになってほしいです。

お問い合わせ

市長公室 シティプロモーション課
〒496-8686 愛知県津島市立込町2丁目21番地
電話番号:0567-24-1111

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