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令和8年度施政方針
最終更新日:2026年6月1日
令和8年度施政方針
令和8年第2回津島市議会定例会の開会において、市政運営に対する所信を表明するとともに、主要施策等についての説明を行いました。
全文は、以下からダウンロードできます。
はじめに
令和8年第2回津島市議会定例会の開会に当たり、市政運営に対する所信を申し上げますとともに、補正予算の大綱につきまして、ご説明をさせていただきます。
このたび、私は、市民の皆様からの厚いご信任を賜り、市長4期目の職務に就かせていただき、今後さらに4年間、津島市政の舵取り役を担うこととなりました。
津島市の成長戦略を前に進めることが私の使命であります。市政を改めてお預かりする重責に、誠に身が引き締まる思いであります。この重責をしっかりと受け止め、市民の皆様からお寄せいただきました信頼とご期待にお応えするため、新たな決意を持って、津島市のさらなる発展に全力を尽くして、取り組んでまいる所存であります。
市議会議員の皆様、並びに市民の皆様におかれましても、津島市の発展のため、ご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。
今回、私は3期12年、「挑戦が津島の未来を創造する!」として、積み重ねてきた実績を力に、津島市を前に進める強い覚悟を持って、市長選に立候補いたしました。その覚悟を市民の皆様にお示ししたものが市長給料を50%カット、そして退職金をゼロとするマニフェストであります。このマニフェストを実現すべく、直ちに条例改正に着手してまいります。
同じくマニフェストにおいて、全ての世帯を対象とした5万円プレミアム付商品券の発行を掲げさせていただきました。プレミアム率25%のプレミアム付商品券を抽選なしで全ての世帯を対象に発行し、物価高騰から市民の暮らしを守り、市内事業者を支援いたします。こちらにつきましても、早期に事業が開始できるよう、準備を進めてまいります。
本市は中日ドラゴンズのファーム拠点の移転先として立候補いたします。候補地である永和駅北側エリアは、27万㎡ほどの充分な敷地面積があります。さらに、名古屋駅からわずか15分程度の永和駅に近接していることから公共交通機関のアクセスも良く、そして、バンテリンドームから東名阪自動車道を利用して30分で到着できる好立地です。まさに球団が求めるナゴヤ球場移転の3つの条件を高いレベルで満たしている絶好の立地であります。
このたび誘致に向けた万全の体制を整えるため、「ドラゴンズファーム誘致推進室」を立ち上げました。私が掲げる球場誘致と周辺開発を一体的に行うドラゴンズタウン構想の実現による地域活性化をめざしてまいります。
スクラップヤードを規制する条例の制定につきましては、市民の皆様の生活環境を守る観点から、大変重要であると認識しております。市民の皆様の安全・安心を守り、良好な生活環境の保全のため、条例の制定に向けて、全力で早期実現に取り組んでまいります。
また、本市は、昭和22年3月1日に県内9番目の市として市制施行し、令和9年3月1日には市制施行80周年を迎えます。80年という節目は、私たちにとってこれまで積み重ねてきた先人たちの歴史を振り返るとともに、このまちの未来を展望する時でもあります。令和9年3月20日には市制施行80周年記念式典を予定しております。今後、市制施行80周年記念事業につきましても検討してまいります。
それでは、今年度に実施する主な施策についてご説明させていただく前に、本市の状況について、2点ご説明いたします。
1点目は「人口」の状況についてであります。
本市では、子ども医療費の無償化について他市町村に遅れをとったことから、今から16年前の平成22年(2010年)から、今から11年前の平成27年(2015年)までの間、転出超過が大きく進みました。このことにより、令和6年に民間の有識者によって構成される「人口戦略会議」において消滅可能性自治体として分類されました。
消滅可能性自治体に分類されることとなったデータは、今から21年前の平成17年(2005年)から、今から6年前の令和2年(2020年)のデータを基に、今から24年後の2050年を推計したものであります。つまり、現在の人口動向のトレンドからかけ離れたデータを基に推計した結果、消滅可能性自治体として分類されたものでありました。
現在の人口動向のトレンドに基づくのであれば、津島市が今後、消滅可能性自治体に分類されることはありません。
なぜなら、消滅可能性自治体として分類される原因となった20~39歳の女性人口の減少率は、名古屋市を含む県内38市の中でトップの改善率となっているからであります。
私が市長に就任しました平成26年(2014年)1月1日から平成28年(2016年)1月1日までの2年間の20~39歳の女性の人口減少数は615人で、減少率は8.79%でありました。これが直近の令和5年(2023年)1月1日から昨年(2025年)1月1日までの2年間では、20~39歳の女性の人口減少数は91人で、減少率は1.61%と大きく改善されております。
まさに、この間の子育て支援などの政策が実を結び、成果としてデータに表れたものであります。
今、本市は、「人が出ていくまちから、人が入ってくるまち」へ大きく変わりつつあります。今後も本市が「選ばれるまち」、「住み続けたいまち」となるようさらに魅力を高めてまいります。
2点目は「財政」の状況についてであります。
本市の財政状況は、私が市政を引き継いだ12年前、非常に厳しいものでした。そのため、財政を健全化させるべく、事務事業の徹底的な見直しなどによる歳出の削減、様々な形での歳入の確保など、徹底的な行財政改革を行ってまいりました。その結果、平成26年度から令和6年度までの11年間における行財政改革の効果額は、約109億円となり、市の財務体質は大きく改善いたしました。
市の貯金にあたる財政調整基金の残高は、平成25年度末時点では約16億円でしたが、令和6年度末では約40億円と約24億円増加、率にして約2.5倍にすることができました。令和6年度末の市民一人当たりの残高は、約6万8,000円で、これは県内38市中8位と、トップクラスの順位であります。
財政調整基金残高の適正水準につきましては、一般的に、標準財政規模の10%程度と言われております。本市の標準財政規模は約140億円となっておりますので、14億円程度が適正な水準となります。このことから適正水準を十分に上回っている状況であります。
さらに、市の実質的な借金にあたる臨時財政対策債を除いた市債残高につきましては、ピーク時の平成11年度末には約219億円でしたが、令和6年度末では、約75億円と約144億円減少、率にして約34%、約3分の1に減少させることができました。これにより令和6年度末の市債残高は、県内38市中8番目に少ない額となりました。文字通り借金が減り貯金が増え、財政の健全化が進んでおります。このように財政の健全化を図ってきたことにより、市の財務体質は大きく改善し、市が次なるステップへ進むための準備が整ったのであります。
このような状況を踏まえ、現在、本市では、令和5年度から「まちづくり再生と子育て支援」の2大プロジェクトを開始、令和6年度には「定住促進」を加えた3大プロジェクトを進めております。
1つ目のプロジェクトである「まちづくり再生」につきましては、正面玄関である津島駅の再整備がスタートしております。駅東側から整備を進め、今後は高架下や西側エリアにも拡大を予定しております。青塚駅や永和駅、藤浪駅などにおいても近隣市町との連携で、さらなる周辺開発を進めてまいります。今後も5つの玄関構想によるまちづくりを力強く進めてまいります。
2つ目のプロジェクトである「子育て支援」につきましては、小中学校の給食費の完全無料化や、第2子以降の保育料の完全無料化など、全国トップクラスの子育て支援を引き続き実行し、安心して出産、子育てができる環境づくりを進めてまいります。
そして、この2大プロジェクトに加えて、3つ目のプロジェクトである「定住促進事業」を引き続き実行してまいります。事業内容としましては、津島駅周辺の旧津島エリア、地区計画区域の神守、唐臼エリアにおいて新築住宅を取得した方やリフォームをした方に要件に応じて、最大210万円の補助金を交付するものであります。
これらのプロジェクトを通して、市民の皆様には、津島に「住んでよかった」、「住み続けたい」と思っていただけるよう、そして、市外の方には、津島に「住んでみたい」、「訪れてみたい」と思っていただけるよう、暮らしの質や地域の価値をさらに高めるために、全力で進めてまいります。
それでは、今年度に実施する主な施策について、「つしま成長戦略 第4弾」として掲げている5つの項目ごとにご説明いたします。
子ども・子育て応援都市、つしま
まず、「つしま成長戦略」の1点目、「こども・子育て応援都市、つしま」についてご説明申し上げます。
未来を担うこどもたちは、本市の「宝」であります。こどもたちの健やかな育成を図り、「子育てするなら、つしま」の実現に向けて邁進してまいります。そのため令和5年度より、こどもが産まれる前から産み育てるまで、丸ごと支援を行う「子育て支援トータルプラン」として、5つの子育て支援策を中心に実施しております。
1つ目の支援は、18歳まで所得制限なしの子ども医療費完全無料化の継続。2つ目の支援は、第2子以降の保育料も所得制限なしの完全無料化。3つ目の支援は、小中学校の給食費の完全無料化及び3歳から5歳児までの保育所・幼稚園・認定こども園等の副食費の無償化。4つ目の支援は、0歳児を対象としてご希望の子育て用品を無料で自宅にお届けする「子育てサポート選べる無料定期便」。5つ目の支援は、保育所・認定こども園等における紙おむつの保護者持参の廃止であります。
3つ目の支援であります小中学校の給食費につきましては、小学校の給食費1人当たり年間約6万3,000円、中学校の給食費1人当たり年間約7万円を物価高騰分も含めて完全無料化し、3歳から5歳児までの副食費1人当たりの年間約5万9,000円を無償化しております。今年度につきましても、完全無料化を継続するとともに、保育所等の副食費の無償化につきましても継続し、物価高騰の影響を受けている子育て家庭を力強く支援いたします。
5つ目の支援であります保育所・認定こども園等における紙おむつの保護者持参の廃止につきましては、昨年度までは紙おむつの持ち帰りを廃止する支援としておりました。今年度からは保護者の皆様が保育所等へ紙おむつを持参しなくて済むよう、民間保育所等に対して、紙おむつの定額利用ができるおむつ等サブスクの導入に向けた補助制度を県内初の施策として導入いたします。子育ての負担軽減に向けて、より一層の充実を図ってまいります。
これらの5つの子育て支援のほか、年齢期に応じた様々な支援を実施しております。「こんにちは赤ちゃん訪問」では、子育てを応援するため、「おめでとう」の気持ちを込めて、生後2か月を迎える赤ちゃんのいる全てのご家庭を保健師等が訪問しており、保護者の方からはささいなことでも相談でき、具体的な対応方法を教えていただき、安心につながっていると大変好評をいただいております。これらの支援は、今年度も継続してまいります。
また、令和6年度より、総合保健福祉センターの2階に「こども家庭センター」を開設し、母子保健と児童福祉の機能を一体的に運営することで、両部門が連携・協働を深め、切れ目のない支援を行うための相談体制を強化いたしました。さらに相談支援だけでなく、支援を必要とされる全てのこどもたちや妊産婦の皆様等へのサポートプランの作成、多様な家庭環境への支援体制を充実・強化するための地域資源の開拓なども担ってまいります。
今年度からは、東地区子育て支援センターにおいて、生後6か月から満3歳未満の未就園のこどもを対象にこどもに良質な成育環境を提供し、継続的な支援を行う乳児等通園支援事業いわゆる「こども誰でも通園制度」を実施しております。
このような子育て家庭に寄り添った手厚い支援は、まさに日本一の支援であると自負しております。
本市は、こども家庭庁が推進する、こどもたちが健やかで幸せに成長できるような社会を実現する「こどもまんなか宣言」の趣旨に共感・賛同し、「こどもまんなか応援サポーター」として活動することを宣言しております。子育て情報アプリの「つしまっち」や子育て応援キャラクターの「つしっぴー」などを活用しながら、こどもとともに幸せに暮らすことができるまちの実現をめざしてまいります。
教育に関しましては、「豊かな人間性と、よりよく生きる力を身につけた人(津島っ子)」を育成するため、確かな学力、健康・体力、豊かな人間性のバランスのとれた力を育む特色ある教育を推進しております。
令和4年度から、日本初となる規模で、プログラミング可能な人型ロボットやブロックを市内全ての小中学校に導入し、児童・生徒が楽しみながら役に立つプログラミング学習を実施しております。「津島・プログラミング・プロジェクト」の頭文字をとった「TPP」と称して、昨年8月には、市内全ての小中学校参加による「TPPプログラミング大会市長杯」を開催いたしました。各学校とも、仲間と協力しながら創意工夫を凝らしたプログラムが構成されており、今後も創造力を養うとともに、理数教育にも関心を持つ児童生徒を育ててまいります。
授業用タブレットにつきましては、令和2年度末に1人1台のタブレットを整備いたしました。ICT教育の推進に向けた十分な学習環境を整備するため、今年度新たに、機能を強化したタブレットを全児童生徒に配備いたします。
今後ますますグローバル化が進む社会の中、津島市独自の施策として、全ての小学校において、県内にある領事館と連携した「領事館交流プロジェクト」を実施し、国際理解を深めることで、国際人として未来に飛躍する人材育成をめざして取り組んでまいります。
全ての小中学校に設置をしておりますコミュニティ・スクールでは、学校・家庭・地域が一体となって、地域ぐるみでこどもの成長を見守る体制を推進しております。学習支援「未来塾」につきましては、順次、中学校において実施されており、引き続き、未来に生きるこどものために、地域総がかりでこどもたちを育てる環境を築いてまいります。
学校教育環境につきましては、これまで全ての小中学校の普通教室などへのエアコン設置、トイレの洋式化、県内初となる体育館へのスポットエアコンの整備などを行ってまいりました。現在、学校施設の長寿命化改修に取り組んでおります。令和5年度には、神守中学校と蛭間小学校の体育館の長寿命化改修を行い、令和6年度には、神島田小学校体育館の大規模改修、昨年度には、高台寺小学校体育館の長寿命化工事を実施いたしました。今年度には、神守中学校のバリアフリー改修を実施いたします。今後も、こどもたちが安全・安心な学校生活を送ることができるよう、計画的に整備を行ってまいります。
また、働いているなどの理由により、保護者が昼間不在となる家庭の子育て支援として、こどもが放課後や長期の休み中に、安全で楽しく過ごすための遊びや生活の場となる放課後児童健全育成施設「こどもの家」を、8つ全ての小学校区に設置しております。
こどもの家の施設につきましては、平成29年度には西小学校、平成30年度には北小学校にこどもの家を新築し、令和4年度には、学校から遠方の場所にあった神守こどもの家を神守小学校に新築いたしました。昨年度には、私が手がけるこどもの家としては4か所目となる南こどもの家が完成いたしました。今後も学童保育のさらなる環境の充実を積極的に推進してまいります。
少子化対策として、愛知、岐阜、三重県に在住または在勤の独身者を対象にした婚活イベントを開催いたしました。参加者の7割以上が「出会いのきっかけになった。」とのアンケート結果であり、一定の効果があったものと考えております。今年度も引き続き、若者に出会いの機会を提供するため、婚活イベントを実施してまいります。
防災・減災モデル都市、つしま
次に、「つしま成長戦略」の2点目、「防災・減災モデル都市、つしま」についてご説明申し上げます。
本市は、昨年7月17日、四半世紀ぶりの記録的豪雨により津島駅を中心とした市街地において甚大な冠水被害を受けました。被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
これを受けて、7月25日、善太川の管理者である愛知県に対し、地元県議会議員と一緒に緊急要望を実施し、善太川の拡幅事業の早期完了をお願いいたしました。
県は緊急要望を受け、速やかに国に申請を行い、事業費1億5,000万円の予算が追加されました。この結果、当初1橋ずつの取壊しをする工事の予定であったものが3橋を一度に取壊しを行う工事に変更となり、河道の拡幅工事において、180mの施工予定をさらに100m追加して進めることができました。この区間の河道拡幅が完了すれば排水断面が6.2倍となることから、排水能力も飛躍的に向上いたします。
一方で、地球温暖化による影響により、従来の推計を越えた大雨の発生頻度が高まり、より甚大な浸水被害をもたらす自然災害のリスクが増えることが予測されます。
このことから、善太川や水路の改修、また、下水道施設等の更新を行う際には、今後の大雨等による被害軽減に向けて、施設能力の見直しを行う必要があります。これらの対策を計画的・効率的に推進するため、昨年度より「雨水管理総合計画」の策定に着手いたしました。
この計画において、効果的な事業の推進に当たり、浸水リスクを評価し、優先度の高い地域を設定した上で、水路改修や下水道等を整備してまいります。
また、大雨による浸水被害の抑制を目的とした施策として、止水板などの購入に対する補助制度を創設するとともに、東・西・南・北校区の自主防災組織に土嚢を配備し、地域の皆様に無料配布ができる体制を整備いたします。この2つの施策によって、災害への備えに対する支援を強化してまいります。
この地域は、高い確率でマグニチュード8~9クラスの巨大地震が発生し、地震による甚大な被害が発生することが予測されております。市民の皆様を誰一人として取り残すことのないよう、防災・減災対策を行う必要があります。
災害時には、自助・共助・公助の3つが必要となります。大規模災害時には、救援物資が届くまでに時間を要することから、自分の命は自分で守ることができるよう、日頃から7日分程度の食料や、資機材などの備蓄といった「自助」の取組をお願いいたします。
自助を支援する取組として、地域の皆様に正しい災害ハザードをお伝えするため、昨年度には防災ハザードマップを更新し、全戸配布いたしました。これに加え、新たにインターネット上に専用のアプリなしで手軽にご利用いただけるデジタル版のハザードマップを公開し、市民の皆様のほか、仕事や観光で本市を訪問された方にも、いつでも、どこでも危険性が把握できる環境を提供しております。いざという時の的確な避難行動を支援してまいります。
地震から身を守るために、住宅の無料耐震診断や住宅の耐震改修への補助を行っております。令和6年度は、耐震診断に関する予算を5割増しにするとともに、耐震改修の補助金を100万円から150万円に大幅に拡充するなど、耐震改修や除却に関する予算を2.5倍にいたしました。また、窓ガラスが割れた際の破片の飛び散りを防ぐための飛散防止フィルムの貼り付けや、家具の転倒防止金具の取り付けを無償で行っております。昨年度には、大規模災害が発生した際の電気に起因する火災を抑制するため、一定の揺れを感知すると通電を遮断する感震ブレーカーの設置費補助を創設いたしました。ご自身の命を守るため、まだ対策がお済みでない場合は、是非ご利用ください。
本市では、毎月第3日曜日を「家庭防災の日」と定め、家庭内において防災について話し合っていただく取組を進めております。家庭防災の日には防災教室を定期的に開催し、備蓄品の確認や、家庭でできる防災対策などについて啓発しております。是非ご参加いただき、防災意識を高めるきっかけとしていただきますようお願いいたします。
次に「共助」として、災害が起こった際には、地域の皆様での相互の助け合いも大変重要であります。今年度は地域防災力の向上を目的に、地区の防災計画を作成する自主防災組織に対しまして、作成に係る経費の一部を補助いたします。また、ご自身の力だけでは避難所へ避難することが困難な方々を一人も取り残さないためには、地域と行政の協働による避難行動要支援者への支援が必要であります。地域の皆様と共に、支援体制を整備してまいります。
昨年度には、地域との連携強化に向け、避難所の鍵を自主防災組織など地域の皆様と共有するための取組として、市内12小中学校の全ての体育館及び武道場14か所の鍵を、暗証番号で開錠できるスマートロック(電子錠)に更新いたしました。いざという時には、地域の皆様があらかじめお知らせした暗証番号で施設をご利用いただけるものであります。人的被害を最小限にとどめられるよう、地域で支援する「共助」の体制の確立に全力を尽くしてまいります。
自主防災組織は、地域の防災において、大変重要な役割を担っております。近年の物価高騰の状況等をふまえ、各小学校区の自主防災組織の体制強化のため、令和6年度より補助金を増額しております。さらに自主防災組織や町内会に所属する防災にご協力いただく皆様が、万が一活動中に怪我をしてしまったときに備えて、市の負担で個人賠償保険に加入することで、より安心して活動していただくことができる体制を整えております。地域で支援する「共助」にお力添えをお願いいたします。
また、民間事業者等との連携強化として、災害協定の締結を推進しております。協定内容といたしましては、物資や薬などの提供、またはレンタル供給をしていただく物的支援のほか、水道の復旧や医療の提供、あるいは物資の輸送などをお手伝いいただく人的支援、所有する施設等を避難場所として使用させていただく民間協力一時避難場所、市町村間で食料、医療、職員の派遣等の応援を行う相互応援などがあります。今後も、新たな災害協定の締結に努めるとともに、災害が発生したときには、協定締結先の皆様のノウハウやスピード感を活かし、速やかな被災者支援につなげてまいります。
「自助」・「共助」に加え、市では「公助」といたしまして、災害時における飲料水の確保のため、平成26年度から水道管の耐震化を実施しております。これまでに災害時に避難所となる、東小学校・西小学校・南小学校・北小学校・神守小学校・神守中学校をはじめ、災害時の重要施設である市役所、市民病院などへの水道管の耐震化に対し、20億円を超える投資を行ってまいりました。さらに配水場から離れた地域である神島田小学校、高台寺小学校、蛭間小学校には令和元年度までに約3億円を投資して耐震性貯水槽を設置いたしました。令和6年度には、南小学校と神守小学校、昨年度には、東小学校、西小学校への設置工事を実施いたしました。北小学校においては、既に文化会館に設置されている100トンの貯水槽を活用いたします。これにより、すべての小学校区で、震災直後においても飲料水を確保する体制整備が完了いたしました。
市役所本庁舎につきましては、災害時には災害対策本部として機能させる必要があることから、耐震化を実施したほか、非常用電源設備の整備を行ってまいりました。災害時の重要な施設である消防庁舎や、避難所としても重要な錬成館をはじめ、主な公共施設についても耐震化を実施してまいりました。
また、今年度には生涯学習センターにおきまして、平時はベンチとして使用しつつ災害時には炊き出し用のかまどとして利用することができるかまどベンチを設置いたします。
災害対策本部においては、市民の皆様の命を守るため、国・県・市が保有する情報を一元化する必要があることから、様々な情報を一元的に可視化できる防災支援システムを構築いたしました。このシステムを活用し、減災に結び付けてまいります。
また、災害情報を市民の皆様にお知らせするため、災害時の緊急情報、避難所の開設状況、道路の冠水状況の情報などを見ることができる防災情報専用サイト「つしま防災ポータル まもるくん」を開設しております。スマートフォンからでも閲覧できますので、是非ご活用ください。
一方でインターネット等が苦手な方への情報伝達環境の整備も重要であります。昨年9月より、75歳以上の方のみの世帯や避難行動要支援者のうち、希望される方に対し、緊急時に防災情報が流れるラジオを無償で貸し出す事業を開始いたしました。防災情報を受信すると自動的に放送が流れるものであり、情報をいち早く市民の皆様に受けとっていただくことが可能であります。
昨年度には、県内の市としては初めて、国の機関である地方公共団体情報システム機構が提供する被災者支援システムを導入いたしました。このシステムの導入により、マイナンバーカードを利用した避難所の入退室管理や、全国どこからでも罹災(りさい)証明書のコンビニ交付が可能な環境が構築できました。
災害時に避難場所として利用できる場を確保するため、現在、神守地区において、都市公園の整備を行っております。令和5年度には、神守小学校北エリアに約2,500㎡、神守こども園西エリアに約1,800㎡の広さの2つの公園が完成いたしました。さらに神守支所東エリアにも、約2,200㎡の広さの3つ目の公園を整備するため、令和6年度から着工し、令和10年度末の完成をめざしております。
消防本部では、市民の皆様の命を守るため、防災力の強化を図っております。本市の消防本部は、市域のほぼ中央に位置しております。日光川東側の一部の地域においては、救急車の現場到着までの時間が課題となっておりました。そのため、交通量が多い平日昼間帯に、神守支所に救急車を待機させる救急ステーションの実証運用を、令和5年8月から行っております。実際に救急車の到着時間が短縮するなどの効果が出ており、地元の方からも好評いただいておりますので、引き続き運用を進めてまいります。
他の消防本部との連携・協力も進めており、海部地域の消防本部とは合同訓練や勉強会を開催しております。昨年度からは本市ほか名古屋市を含む7消防本部と指令業務の共同運用が開始されました。これにより、消防力の強化による住民サービスの向上が期待できます。また、愛西市とは、県内で初のはしご車の共同整備が実現いたしました。
地域防災に欠かすことのできない消防団につきましては、令和6年度より消防団員の訓練のための出動報酬を増額し、新たな団員の確保に向けて充実を図るとともに、神島田分団車庫を新築移転いたします。また、今年度全ての分団車庫に、災害情報の収集や他分団、消防本部とスピーディーな情報伝達ができるよう、インターネット環境を整備いたします。
このように、市民の皆様一人ひとりに寄り添った防災対策を行ってまいります。
地域の特性を活かした交流都市、つしま
次に、「つしま成長戦略」の3点目、「地域の特性を活かした交流都市、つしま」についてご説明申し上げます。
本市は、ユネスコ無形文化遺産に登録された「尾張津島天王祭の車楽舟行事」などの四季折々のまつりをはじめ、津島神社、天王川公園、数多くの寺院、歴史的な町並みなど、誇るべき地域資源があり、市民の皆様の地域に対する誇りにもつながっております。
このような地域資源は、私たちが責任をもって次の世代に引き継いでいく必要があります。そのため、現在、尾張津島天王祭などの大規模な祭りだけではなく、市内にある指定・未指定を問わず文化財を把握し、地域の歴史文化を活かした地域振興、文化財の継承につなげていくため、文化財保存活用地域計画の策定に取り組んでおります。
また、市の指定文化財である、氷室作太夫家住居につきましては、令和6年度、7年度の2ヶ年で保存活用計画を策定いたしました。適切な維持管理を行い、将来的な公開活用などについてもさらに検討しながら、貴重で文化的な資源を後世に引き継いでまいります。
本市が誇る祭りは、地域のコミュニティを支える重要な祭事であります。今後、少子高齢化などにより、祭文化の継承は、ますます難しくなっていくことが予想されます。そのため、尾張津島天王祭及び尾張津島秋まつりの関係団体に対する報償費を、令和6年度に引き続き、昨年度にも増額いたしました。また、尾張津島秋まつりの山車や石採祭車の修理費の補助率を5割から7割に大幅に引き上げました。今後も祭りを維持するため、さらに力強く支援をしてまいります。
こういった本市の魅力を、市民の皆様だけでなく、市外にも広く発信し、多くの方に知っていただくためのプロモーションも積極的に行っております。
市の公式YouTubeチャンネルには、広報大使であるプロランナーの神野大地選手が本市の魅力を紹介するPR動画をはじめ、市政や観光などに関する動画を数多く公開しております。
市の公式LINEに多くの方にご登録をいただいております。受け取りたい情報を選択できるセグメント配信を行っており、幅広い世代の方に分かりやすく、必要な情報を発信しております。
名古屋鉄道株式会社とタイアップした「つしまちあるきキャンペーン」では、津島駅までの往復切符と市内の対象店舗で利用できる「つしまちクーポン」がセットになったお得な切符を販売し、本市に来訪し、様々な体験や食事・スイーツなどを楽しんでいただきました。毎年非常に好評で、多くの方に本市の魅力を知っていただいております。今年度も引き続き多くの方に楽しんでいただき、本市のファンを増やすことができるよう、キャンペーンを継続するとともに、様々なメディアを活用し、本市の魅力を広く発信してまいります。
若者世代の視点を生かした連携・協力を図るための協定を締結しております愛知大学とは、本市の魅力を発掘し、ふるさと納税返礼品のPR動画を制作する連携プロジェクトである「津島市のふるさと納税PRプロジェクト」を実施いたしました。学生同士のチームごとでプロジェクトに取り組み、各チームとも素敵な動画を制作していただき、制作したPR動画を市の公式SNSに掲載させていただきました。参加した学生の皆様には大変感謝しております。なお、今年度は天王通りにオープンした市民のにぎわい交流施設でありますつしまクロスのPR動画などを制作していただく予定であります。
昨年度から、株式会社中日新聞社とタイアップして、「つしまこども記者プロジェクト」を実施しております。小学生がこども記者として、地元の企業、店舗などを取材して記事を書き、壁新聞として発表します。このプロジェクトを通して、地域の良さを再発見し、市への誇りや愛着(シビックプライド)の醸成(じょうせい)に取り組んでおります。
ふるさと納税においても、地場産業の活性化と地元特産品のPRのため、全国に向けて積極的に発信しております。災害時の備えとして役に立つポータブル電源をはじめ、つしま鰻、トマト、いちごなど返礼品の充実にも力を入れており、より一層充実させるため、様々な工夫を凝らしながら取り組んでまいります。
市が実施する地方創生プロジェクトに対して企業から寄附をいただく企業版ふるさと納税につきましても、多くの企業から本市の取組にご賛同いただき、子育てや防災、公園の整備など、様々な分野で活用しております。さらなる寄附をいただけるよう、引き続き企業に対する積極的な働きかけを行ってまいります。
地域経済が活性化する発展都市、つしま
次に、「つしま成長戦略」の4点目、「地域経済が活性化する発展都市、つしま」についてご説明申し上げます。
令和3年12月に策定いたしました都市計画マスタープランにおいて、津島駅周辺を正面玄関として位置づけるとともに、市内の東西南北それぞれに玄関を位置づけ、将来に向けた5つの玄関構想によるまちづくり戦略を展開しております。
正面玄関の取組としては、津島駅、津島神社、天王川公園の3つの核と、これを結ぶ天王通り線を含めたエリアの再生に向けて、令和5年3月に本市と名古屋鉄道株式会社、UR都市機構の三者で、県内初となる、鉄道と連携してまちづくりを進めていく包括連携協定を締結し、正面玄関周辺のまちづくりを推進しております。
正面玄関の津島駅では再整備がいよいよ動き始めました。まずは第1弾として現在進めている駅東側駅前広場の整備に続き、第2弾として公衆トイレの新設、イベント広場やイベントステージの整備を進めてまいります。
現在、駅西側と高架下の整備として、店舗、子育て施設、イベント広場、交通ロータリー等の整備を検討しております。さらに、駅舎については町家風の外観とし、夜間のライトアップによる魅力向上も検討しております。
今後も名古屋鉄道株式会社などと連携しながら、駅周辺のまちづくりを加速させ、正面玄関である津島駅のにぎわい創出と利便性の向上を進めてまいります。
津島神社周辺では、昨年12月、観光において最も重要な要素の一つである「食」を中心に、飲食店やお土産店舗を充実させるため、市が所有する「わざ・語り・伝承の館」と「尾張津島観光センター」の跡地に、創業100年以上の歴史を持ち、熱田神宮にも出店している「宮きしめん」がオープンいたしました。モーニングの定番であるコーヒーに加え、おにぎりやみそ汁がついてくる和モーニングもあり、連日朝から多くの来店客でにぎわう新たな交流拠点が生まれております。
津島駅と津島神社を結ぶ約1kmある本市のシンボルロードとなる天王通り線におきましては、本年、新たなにぎわい交流拠点であります「つしまクロス」が誕生いたしました。
「つしまクロス」は、オープンカフェスペースやキッズスペース、学習スペースなどが設置されたにぎわい交流施設の「てんのうぴあ」、津島の歴史と文化を伝える案内所の「津島市観光交流センター」、そして両施設を繋ぐいこいの広場である「みなくるパーク」から構成されております。出会いと体験を通じて、地域に対する愛着や誇りの醸成(じょうせい)、マチナカのにぎわいに繋がるような多様な交流と活動を生み出してまいります。
今年度から愛知県が主体となり天王通りの電線地中化に向けた事業が本格化する予定です。無電柱化は、マチナカのにぎわいとなる景観づくりに非常に有効な事業であります。国・県などの関係機関と連携しながら進めてまいります。
天王川公園におきましては、令和5年度に、屋外ステージやジョギングコースの整備、スターバックスコーヒーのオープンといった公園のリニューアルを行いました。昨年度には、トイレの大規模改修や、日本一美しい夜景の公園として、夜間のライトアップ照明を整備いたしました。市民の皆様から「天王川公園の芝生広場で、家族でのんびり過ごすことができ、公園の魅力がアップした」、「若者が多く訪れるようになり、生まれ変わった」など、若い皆様や家族連れの方から、多くの喜びの声をいただいております。
そして、平成30年度より9年間にわたり進めてまいりました藤棚改修工事が、今年度に集大成を迎えます。素晴らしい藤棚に生まれ変わり、美しくライトアップされた藤棚は、市内外だけではなく、外国の観光客の皆様からも感動のお声をいただいております。今後も市民の皆様に愛され、そして観光スポットとしてもより一層魅力的な公園にしてまいります。
正面玄関だけでなく、東西南北それぞれの玄関におきましても、「価値」を高めるための取組を進めております。
北の玄関である青塚駅周辺におきましては、これまでに地域の方と勉強会を開催し、まちづくり計画案を作成いたしました。今年度は引き続き地元の皆様と勉強会を開催しながら、この計画を実現するため、検討を進めてまいります。
また、県道蜂須賀白浜線は、青塚駅周辺の安心・安全なまちづくりにおいて、非常に重要な道路であります。小学校の通学路のほか、高等学校等の学生を始め日常として駅利用者にとって安全で快適な道路環境となるよう、引き続き愛知県や名古屋鉄道と協議を進めながら、一層の事業進捗を促してまいります。
東の玄関におきましては、県道名古屋津島線バイパスにおいて、昨年度蟹江川への橋りょうや、西尾張中央道までの拡幅工事が進められております。また、生涯学習センターと東公園一帯を、健康増進やスポーツの拠点として位置付けており、魅力向上に向けて取り組んでおります。令和6年度には、スポーツ推進計画を策定し、昨年度には、東公園一帯の整備に向けた整備基本構想を策定いたしました。スポーツと健康をキーワードに、計画的に進めてまいります。
西の玄関におきましては、岐阜県や三重県とつながる新たなアクセス道路となる木曽川・長良川新架橋の整備の早期実現に向け、愛知県や岐阜県、愛西市などと連携して取り組んでおり、昨年度に都市計画決定がされました。完成すれば立田大橋や東海大橋の渋滞緩和のほか、県境を越えた交流や広域的な防災ネットワークの構築にもつながります。早期の整備に向け、引き続き国や県に対して積極的な働きかけを行ってまいります。
東海北陸自動車道一宮ジャンクションと伊勢湾岸自動車道を結ぶ高規格道である一宮西港道路につきましては、令和6年3月に概略ルートの3案が示され、昨年3月には3案の中から市の中央を横断する中央ルートが最適であるとの方針が示されました。完成すれば広域交通アクセス性の向上や、災害発生時における信頼性の高い道路ネットワークの強化に大きく寄与することになります。これに先駆け、本年1月には、国に対して市内へのサービスエリア設置に対する要望を行っております。引き続き整備促進に向けて要望を行ってまいります。
企業誘致につきましては、第一期区域として、宇治、白浜、鹿伏兎、第二期区域として越津・下切、下新田・大縄、金柳の合計6区域、約51万㎡を企業誘致区域として指定し、積極的に企業誘致を推進してまいりました。その結果、誘致企業は21社、その中で本社移転した企業は8社となり、第一期区域については区域の約9割に企業を誘致することに成功いたしました。また、昨年には新たな企業誘致区域として百町の約20万㎡において土地利用検討に着手しております。今後もより一層精力的に企業誘致を推進してまいります。
定住促進策につきましても、積極的に取り組んでおります。令和6年度からは、それ以前に実施していた新築住宅取得に対する補助制度を大幅に拡充いたしました。対象区域を居住誘導区域と市内にある16団地に拡大いたしました。日光川東エリアの青塚団地、喜多神団地、葉苅団地、宇治団地、神守団地、みずほ団地、こがね団地、下切住宅、江南団地、百島団地、みどり台団地の11団地と、日光川西エリアの永宝団地、さかえ団地、上春日台団地、下春日台団地、東愛宕住宅の5団地の合計16団地であります。また、対象者につきましても、新築住宅を取得された方だけでなく、中古住宅取得後にリフォームする方、中古住宅を賃貸後リフォームする方も対象といたしました。昨年度には、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、省エネ住宅を取得した場合は補助金を加算するなど、制度の拡充を図っております。
神守中町・神守下町及び唐臼地区におきましては、平成28年の神守中町から始まり、約64万㎡で建ぺい率と容積率などの建物の規制を緩和し、これまで建築できなかった建物が建築できるようになりました。令和6年には中地地区約4万㎡、昨年には愛宕地区約5万㎡においても規制緩和を行いました。これにより約73万㎡で土地利用の制限がすべて解消され、定住人口の増加につながる新たな住宅の供給につながります。規制緩和を行った神守中町・下町地区、唐臼地区では、50世帯、152名の方が、令和6年3月31日までに新築住宅を取得し、新築住宅取得の補助制度を利用されました。また、さらに現在、届出があっただけでも、宅地開発は9か所64区画で進んでおり、新たな住民を迎え入れることで、規制緩和の効果が大きく出ております。
また、住環境の向上に向けた公共下水道の整備事業として、下水道区域を追加、変更いたします。事業計画の変更につきましては、東愛宕住宅を新開北処理分区に編入し、北の玄関口であります青塚駅周辺地区をはじめ、青塚住宅、葉苅団地、喜多神団地の3団地も含め、蛭間処理分区に編入し整備を推進してまいります。併せて、公共下水道への接続を促進するため、下水道への切替接続工事に対する補助金を大幅に増額いたします。
いつまでも健康で暮らす都市、つしま
次に、「つしま成長戦略」の5点目、「いつまでも健康で暮らす都市、つしま」についてご説明申し上げます。
津島市民病院は、この地域になくてはならない病院として、海部医療圏の医療を守る要の役割を果たしております。コロナ禍においても、市民の皆様の命と健康な暮らしを守るため、医療従事者が最前線に立って対応してまいりました。
一方で人件費や物価の高騰が続いており、全国の公立病院の経営環境はますます厳しさを増しております。そのような状況の中、津島市民病院は職員の努力により、令和5年度から令和6年度にかけて、県内17の公立病院のうち、経常損益の改善を図ることができた唯一の病院であります。
さらに、この難局を乗り越え、将来にわたり持続的な病院運営を実現するため、昨年度、経営コンサルタントと契約を締結し、現状や取り巻く環境の調査分析、収支改善や医療連携などの課題整理、改善策の洗い出しを進めております。
津島市民病院は、単なる医療機関ではありません。地域の命を守る「最後の砦」であります。救急、災害医療、高度医療など、この地域の安心を支える中核病院として、「地域医療を絶対に守り抜く」という強い覚悟を持って、持続可能な経営と質の高い医療の両立をめざしてまいります。
同じく、地域の医療を守るため、津島地区休日急病診療所において、津島市医師会による休日診療を実施しております。今年度は休日急病診療所があります津島地区医療センターにつきまして、建物の長寿命化などの改修工事を実施してまいります。
市民の皆様がいつまでも健康で暮らしていただくには、一人ひとりの健康づくりが重要となります。そのため、市では「笑顔で健幸大作戦!」と銘打(めいう)ち、スマートフォンのアプリを活用して、毎日の歩数の記録や、自分で決めた健康目標へのチャレンジなど、一人ひとりの健康習慣を応援しております。「食生活や普段の生活から健康を意識するようになった」などの声を聞いております。
健康増進には、スポーツも有効であります。先ほど、東公園一帯の整備に向けた取組のなかでご説明したとおり、令和6年度にスポーツ推進計画を策定いたしました。スポーツを通して誰もがいつでも、どこでも、いつまでもつながることができるまちに、さらにスポーツに親しむ環境づくりを進めることで、よりよい未来の津島をめざしていこうという思いを込め、基本理念を「スポーツで つながる・つくる 未来の津島」といたしました。
そして、スポーツ推進計画を踏まえたうえで、東公園地域周辺を一体的に整備し、必要な基本方針や課題などを明確にするため、昨年度に市民の森の活用を含めた東公園一帯整備基本構想を策定いたしました。まずは、ドッグランやバーベキューコーナーなど若者、家族向けの施設や、錬成館、野球場、テニスコートの改修、既存施設を活用した室内こども遊び場の設置などを検討し、市内だけではなく名古屋圏からも人を呼び込んでまいります。なお、施設整備においては、民間事業者の投資やノウハウを活用できる官民連携手法の導入を検討してまいります。性別、年齢、障がいの有無にかかわらず、誰もがスポーツに親しむことができる施設環境を創出してまいります。
葉苅スポーツの家と生涯学習センターにおきましては、夏の暑い時期でも安心してスポーツを楽しんでいただくことができるよう、令和6年度に、壁掛けタイプのスポットエアコンを整備いたしました。さらに生涯学習センターにおいては、屋外運動場やオムニコートの全面改修も実施いたしました。これにより、生涯を通じて気軽にスポーツを楽しんでいただくことができます。
高齢者の皆様に対しましては、昨年度に総合保健福祉センター内に新たな活動拠点であります高齢者活動・交流センターを整備いたしました。eスポーツや高齢者の生きがい、健康づくり活動ができる集いの場となっておりますので、ぜひご利用ください。
認知症の高齢者の皆様に対しては、令和5年度より、万が一他人に怪我を負わせてしまったり、他人の物を壊してしまったりしたときに備えて、1億円を限度とした保険金の支払いを受けることができる個人賠償保険に市の負担で加入しております。行方不明になる恐れのある高齢者の方に対しては、自宅に帰れなくなった際に早期発見、保護できるよう、二次元コード付きのラベル・シールを配付しております。
75歳以上の高齢者、移動が困難な障がい者、妊産婦の皆様を対象として、外出時のタクシー料金を補助する「津島おでかけタクシー事業」を令和5年1月から開始しており、これまでの利用実績の累計は10万件を超え、利用登録者数も約4,600人となりました。大変ご好評をいただいております。なお、今年度も引き続き、物価高騰対策として、利用料金の4分の3を市が負担し、利用者の皆様は4分の1の負担といたします。利用者負担を減らすことで外出の機会が増加し、健康増進にもつながります。「津島おでかけタクシー」に乗って、健康づくりを始めるきっかけにしていただければと思います。
そして、市内を巡回するふれあいバスをさらに便利にしてまいります。具体的には、バス台数の2台から4台への拡充、1日当たりの運行本数の増加、両回り運行の実施など、市民の皆様が公共施設等への移動や買い物、通院など日常生活の移動手段として、より利用しやすいふれあいバスをめざしてまいります。まずは来年度からの実証実験としての運行開始に向けて、準備を進めてまいります。
障がいのある方への支援といたしましては、令和6年度に、障がいのあるご本人やその家族の各種ニーズに対応できる総合的な相談支援や専門的な相談支援などを行う基幹相談支援センターを、総合保健福祉センター内に設置いたしました。社会福祉協議会と連携しながら、一人ひとりに寄り添った支援を行ってまいります。
障がいのある児童への支援といたしましては、障がいのある児童やその家族への相談、障がい児を預かる施設への援助・助言などを行う地域の中核的な療育支援施設である児童発達支援センターを、旧津島市立津島幼稚園に設置いたします。来月の開設に向けて事業者との調整を行っているところであります。
また、不妊治療に対する支援といたしまして、今年度から不妊治療において保険診療である体外受精及び顕微授精等に併用し、先進医療を実施した方に対し助成を実施してまいります。「こどもを持ちたい人」を支える態勢を整えてまいります。
ここまでは、「つしま成長戦略」として掲げた5つの項目に沿って説明してまいりました。続きまして、この「つしま成長戦略」の推進と並行して進めていくべき内容についてご説明いたします。
まずは、市民サービスの向上につながるデジタル化であります。本市では、デジタル技術を活用しながら従来の制度などを変革し、様々な課題を解決するデジタル・トランスフォーメーション「DX」を推進しております。
デジタル技術を活用した窓口改革として、役所に「来ない」、書類を「書かない」、手続きを「待たせない」行政サービスの実現をめざしております。住民票などのコンビニ交付、タブレット端末による申請システム、「出生コーナー」や「おくやみコーナー」での窓口ワンストップサービス、窓口のキャッシュレス化などを導入しております。昨年1月からは、所得課税証明書・個人住民税の納税証明書についても、コンビニエンスストアで交付できるようになり、さらに利便性が向上いたしました。
市民の皆様の安心を守るため、令和6年2月から無線システムである地域BWAを活用したこどもの見守りサービスを開始しております。児童に小さな見守り用の端末を配布し、小学校や通学路沿いの店舗・住宅などに設置された見守りスポットで見守り端末の電波を受信し、アプリによってその通過情報を確認できるものであります。万が一、児童の捜索が必要な事態が発生した場合、捜索の一助となります。
このようなデジタル技術の活用は、職員の働き方改革にもつながっております。今年度は、文書作成・情報共有等の業務時間を削減するため、自治体向け生成AI及びビジネスチャットツールを全庁導入いたします。これにより職員が市民対応や政策的業務に集中できる環境を整備することを可能といたします。
今後も行政手続きをはじめ、防災、業務効率化など、様々な分野でデジタル化を推進してまいります。また、デジタル技術の恩恵を受けることができる方と、恩恵を受けることができない方との格差である「デジタルデバイド」の解消に向け、デジタルに不慣れな方に対する対応も行ってまいります。誰一人取り残すことなく、『「デジタル化で、しあわせ実感都市、つしま」をさらに前へ!』をキャッチフレーズに、これまで以上に強力に、かつ計画的に、デジタル・トランスフォーメーション「DX」を図ってまいります。
地球温暖化対策につきましては、令和5年7月に「世界気候エネルギー首長誓約(世界首長誓約/日本)」の誓約書に署名するとともに、令和6年度の施政方針において、2050年二酸化炭素排出実質ゼロをめざすゼロカーボンシティ表明を行いました。本市では、これまでも照明のLED化、太陽光パネルや蓄電池の設置、電気自動車の導入など、様々な取組を実施しております。市民の皆様に対しても、住宅への地球温暖化対策設備の設置に対する補助を実施しております。
私たちは地球人です。地球の未来に責任を持たなければなりません。私たちが暮らすこの地球の環境を守り、急速に進む地球温暖化に歯止めをかけるため、一緒に取り組んでまいりましょう。
令和8年度補正予算案
ここからは、これらを実現していくために、今議会に提出しております令和8年度補正予算案につきまして、ご説明申し上げます。
今回の補正予算は、骨格予算として編成しました当初予算を肉付けする予算であります。第4期市政のスタート、私が掲げたつしま成長戦略をさらに加速するために必要な予算を反映させました。今後も計画的に進めてまいります。
まず、今補正予算の規模でありますが、一般会計が、19億7,559万円、特別会計はコミュニティ・プラント事業特別会計で186万7千円、合わせますと、総額19億7,745万7千円の増額補正となります。
それでは、主な事業について5つの「つしま成長戦略」に沿って説明いたします。
1つ目の「こども・子育て応援都市、つしま」としましては、今年4月から全国の小学校で給食費が無料化となりましたが、津島市では令和5年7月から物価高騰による保護者の経済的負担の軽減を図るため「小中学校給食費完全無料化」事業を先行してすでに実施しております。今補正予算におきましても、引き続き中学校の給食費を無料化、保育所等の副食費を無償化するための費用を計上いたしました。また、家事・育児等に不安を抱える子育て家庭やヤングケアラーがいる家庭へ家事支援、育児支援を行う事業など子育て世帯を支援する事業、不妊治療における経済的負担を軽減するため、保険が適用されない先進医療を受けられた方に助成金を支給する事業などを計上いたしました。
2つ目の「防災・減災モデル都市、つしま」としましては、豪雨による浸水被害の抑制を目的に、市民の方が止水板などを購入する際の費用の一部を補助する事業、地区の自主防災組織に土嚢を預け、必要な方へ配布する事業、雨水管理総合計画を策定するための浸水想定区域の図面作成や雨水管理の方針を決定する事業など、防災・減災対策事業を計上いたしました。
3つ目の「地域の特性を活かした交流都市、つしま」としましては、愛西市と共同で地域の魅力を発信するためのツアーを計画する事業、天王川公園丸池周辺の園路を修繕する費用、東公園一帯整備基本構想の実現に向けた具体的な方向性を示す基本計画を策定する事業などを計上いたしました。
4つ目の「地域経済が活性化する発展都市、つしま」としましては、津島駅東側駅前広場に公衆トイレ等を整備する工事費や西側駅前広場の用地取得に係る事業費、青塚駅周辺のまちづくり計画の実現に向け、地域住民を交えた勉強会等に必要な事業費、藤浪駅南側の市街化区域編入を見据えた市街地整備の構想を検討する事業など、まちづくりを進めるための事業費を計上いたしました。
5つ目の「いつまでも健康で暮らす都市、つしま」としましては、令和5年1月から実施しております高齢者、障がい者、妊産婦の皆様が通院や外出する際のタクシー利用料金を助成する「津島おでかけタクシー事業」、老朽化している津島地区医療センターの大規模改修事業など、健康を守るための事業費を計上いたしました。
以上、今回の補正予算の主な事業について申し上げました。
津島市の財政状況は、財政調整基金が適正水準を大きく上回る規模まで回復するなど、大きく改善し、安定軌道に乗ることができました。
今後につきましては、物価高騰に伴う調達価格の上昇など厳しい財政運営が見込まれることから、引き続き行財政改革など無駄を省く改革の手は緩めず、「市の持続性」を確保しながら市政運営を進めてまいります。
必要な事業をしっかりと展開することで、津島市民のすべての皆様が、津島で暮らすことに誇りや喜びを感じていただけるよう、つしま成長戦略を確実に実現させてまいります。
そして、市民の皆様とともに、「わくわくするまち、つしま」をめざし、安心して暮らせる津島をさらに、力強く前に進めてまいります。
結びにあたりまして、今議会には補正予算をはじめ、条例などの諸議案を提出しており、いずれも市政運営に欠くことのできないものばかりでありますので、十分ご審議の上、適切なご議決をいただきますようお願い申し上げます。
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