尾張津島天王祭（平成27年）

　宵祭の前夜、5つの津島車では、稚児打廻が行われました。
　古式衣装を身に付け、花烏帽子を被った稚児は4歳から6歳の男の子。稚児打廻は、祭の無事を祈願して行われるものです。

　神様の憑代(よりしろ)として、地面に足をつけないよう、肩車をされて車屋を出発します。

　車河戸で船上奏楽を行った後、行列は津島神社へと向かいます。

　神社の拝殿前で3度打ち廻します。いよいよ明日からは神輿渡御・宵祭です。

　宵祭・朝祭を神覧するため、神輿は列をなしながら御旅所へと向かいます。

　今年は20万人の人が訪れた宵祭。
　車河戸で5艘のまきわら船に提灯が灯された後、御旅所へと漕ぎ渡るまで、幻想的で優美な世界を皆さんじっくり堪能した様子でした。

　太鼓が鳴り響く中、まきわら船の真柱に12個の提灯が競いあって上げられます。

　宵祭の翌朝、提灯を付けていた船は、能人形を載せた車楽船に様変わり。今年、4万人の人出だったという朝祭には、初めて目にするという方も多くいらっしゃったのではないでしょうか。
　朝祭には、市江車も加わり、全6艘となります。市江車には、布鉾を持った若人が乗り、中之島付近から水中へ飛び込みます。
　そして、そのまま御旅所まで泳ぎ渡ると、今度は神社へと走って行きます。

　若人が神社へと走って行った後、車楽船も御旅所前へ着岸すると、船から稚児が降り立ちます。

　御旅所から神輿も神社へと戻ります。

　稚児の神前奏楽が行われ、朝祭の幕は閉じます。