言葉の花束　教育長メッセージ

最終更新日：2024年10月3日

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』（55）

美術展めぐり

　「せかいでいちばんつよい国」（デビッド・マッキー）という絵本を読みました。世界の人々を幸せにするため、大きな国の大統領はまわりの国々と戦争を始め、征服していきます。最後まで残ったのは一番小さな国で、軍隊も持たない国でした。大きな国が軍隊を進めると小さな国は戦いをすることもなく、お客をもてなすように、料理をふるまったり、歌を聞かせたりしました。そのうちに大きな国の軍隊はなぜ戦いをしているのかわからなくなり、兵隊たちはぼっとするようになりました。大きな国の大統領は兵隊たちを叱り、軍隊を少しだけ残して、大きな国に帰っていきました。ふるさとに戻った大統領は、そのうちに大きな国で小さな国の料理の匂いがすることに気づきました。また息子が歌を歌ってほしいと言った時、大統領自身が歌ったのは小さな国の歌でした。人を支配することとはどんな事か、戦争の愚かさについて考えさせられる絵本です。

　9月28日、美術館めぐりに参加しました。清須市はるひ美術館では「ぞうのエルマー絵本原画展」（デビッド・マッキー）が行われています。カラフルな象の絵。一人ひとりの個性の尊重、お互いの違いを認め合う多様性を感じる作品が並んでいました。「ぞうのエルマーシリーズ」は60を超える作品があります。稲沢市荻須美術館では荻須高徳氏の作品を見学しました。荻須氏の作品が年代別に展示されており、氏の描くパリの街角がくっきりした線で描かれていくのが分かりました。最後に名古屋市古川美術館でフランス印象派の画家たちの作品と陶磁器を見ました。陶磁器はミュージシャンの世良公則氏の作品も多数ありました。いずれの美術館でも学芸員さんの丁寧な説明があり、説明を聞いていると作品が出来た頃の画家の様子や作品の位置づけについて伺うことができました。幸運な事に美術館をめぐるバスの中では、高北幸夫先生（はるひ美術館館長）からも美術作品の見方の話を聞くことができました。

　津島市内でも10月31日～11月10日まで、津島市文化会館小ホールで、「横井照子　その軌跡と世界」の美術展を開催します。津島市出身で、スイスやアメリカで活躍した国際画家、横井照子氏の生誕百年を記念する展覧会です。
　また11月2日～11月10日まで津島神社社務所ギャラリーで「津島・郷土の美術展」が行われ、市内の学校に収蔵されている書画を展示します。
　11月12日13日と津島市文化会館大ホールで「古今中京書画作品展」が行われます。この地域の著名な芸術家の書画・陶芸が並びます。
　是非、三カ所の展覧会に足をお運び頂き、作品を楽しんで下さい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和6年10月3日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　津島市教育委員会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　教育長　浅井厚視

＜過去のメッセージ＞
『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年4月(PDF:144KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年5月(PDF:145KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年6月(PDF:141KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年7月(PDF:140KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年8月(PDF:136KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年9月(PDF:137KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年10月(PDF:134KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年11月(PDF:143KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和4年12月(PDF:147KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和5年1月(PDF:133KB)

『未来を生きる子どもたちへのメッセージ』令和5年2月(PDF:131KB)